化粧せっけんの薬品添加

われわれのグループが契約しているせっけん工場に、浴用(化粧)せっけんから、色も香料も抜いてくださいとお願いしたとき、工場の方では相当に悩まされたようでした。

第一 化粧せっけんとか浴用せっけんという名称が使えなくなって売るのに困る。第二には同じ工場で作っている洗たくせっけんとの見分けがつかなくなる、などがその理由でした。

第一の方の悩みに対しては、共同購入の仲間うちでは、第一種固形せっけんという名称で押しとおすということで了解してもらいました。あとの方は、同じグループの中からも同意見が出ましたが、そんな下らない間違いは、ちょっとした注意さえすればおこらないだろうということで無視しました。またもし間違っても別に危険ではありません。

今、あなたが使っている化粧せっけんの箱の表示をちょっと見てください。ものによっては十数種類もの薬品類が添加されています。これらの添加物は、決して必要なものでも安全なものでもないかもしれません。

われわれの第一種固形せっけんの、たった一つの欠点は、保管の状況が悪い(高温、多湿等)と、変色したりカビが生えたりすることがあることです。しかしカビも生物の一種です。

カビが生えないということは、あきらかに生物にとって毒が入っている証拠です。食べ物でも、この頃はカビの生えないものが増えてきているのが気になります。

第一種固形石けんのことがまた出て来ますが、現在では無添加という言い方になっています。それでややこしくなってしまい、洗濯用粉石けんも無添剤がいいと言う人が出てきてしまいました。ここで第一種固形石けんの欠点と言っていたことは、現在では解消されました。原料の油脂の質を高めることで、変色もしにくくなり、包装の改良でカビも問題なくなりました。むしろ時間が経つほどマイルドになるとさえメーカーは言っています。

無添加・・・添加物の混じっていない石けんで、石けん分95%以上(洗濯用粉石けんの場合のみ94%以上)の石けんのことです。 無添剤・・・洗濯用粉石けんで、炭酸塩、ケイ酸塩などの助剤の入っていないもの。

※このコーナーでは、石川貞二さんの文章をそのまま掲載しています。当「石鹸百科」とは異なる見解が含まれていることがあります。

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