鍋を焦がしてしまった。普通に擦るくらいでは歯が立たない。そんな時に使えるアイデアを幾つかご紹介します。
目次
硬い素材のタワシやヘラを使う
多少の傷は気にしなくてもよい鍋なら、金属束子(金タワシ/ステンレスたわし)や、硬めのヘラでこそげ落とす。
焦げの塊がだいたい取れたら、クレンザーや重曹などの研磨剤をぼろ布に付けて黒ずんだ箇所を磨く。このような磨き作業では、スポンジよりもぼろ布を使うほうがしっかり擦れる。
※ホーローなど傷の付きやすい調理器具にこの方法は不向き。
過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)で浸け置きする
- 焦げついた鍋に大さじ1程度の過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)を入れる。
※使用量は鍋の大きさや焦げ具合によって加減する。 - 鍋に40~50℃の湯を注ぎ、30分~1時間放置する。
- 過炭酸ナトリウムが十分に分解しないまま湯が冷めた時は、火に掛けて適温まで温める。
- 湯を捨て、残っている焦げをタワシなどで擦る。
- 焦げが残るようなら同じ手順を繰り返す。
注意事項
- 過炭酸ナトリウムに注ぐ湯は50℃を大きく越えないようにする。湯温が高すぎると過炭酸ナトリウムが一気に分解され、発生した酸素の多くが無駄に空気中に逃げてゆくため。
- アルミ鍋にはこの方法を使わないこと。アルミニウムはアルカリに弱いため。
※参考「煮洗いの鍋はアルミ鍋ではなぜだめなの?」
過炭酸ナトリウムをペースト状にして塗る
過炭酸ナトリウムが主成分の「酸素系カビ取り剤」を利用する方法。鍋の外側も焦げている時にも塗りやすくて便利。
- 商品ページや製品のパッケージを参照してペーストを作る。
- 焦げにペーストを塗りつける。
- 30分~1時間程度放置し、流水で濯ぎ流す。
- 残った焦げを束子などで擦る。落ちない場合はもう一度、カビ取りペースト(過炭酸ナトリウムペースト)で処理する。
注意事項
アルミ鍋にはこの方法を使わないこと。アルミニウムはアルカリに弱いため。
重曹を入れて煮立てる
重曹が分解されて出る二酸化炭素の発泡力と、その後に残る炭酸ソーダ(炭酸塩)のアルカリを利用した方法。
洗浄力は過炭酸ナトリウムよりも弱い。
- 焦げついた鍋に水を張る。
- 重曹を小さじ2程度入れて沸騰させる。
- 火を止めて数時間放置する。
- 焦げが剥がれたら湯を捨てて擦り洗いし、濯ぐ。
- 焦げが落ちていないようなら重曹を足してもう一度煮立る。
注意事項
アルミ鍋にはこの方法を使わないこと。アルミニウムはアルカリに弱いため。
酸を使う
酢を焦げに振りかけて暫く放置すると落としやすくなることがある。
酢の代わりに、クエン酸水溶液を使っても良い。(水500mlにクエン酸小さじ1)
酸に弱い素材の調理器具は酸の濃度や放置時間に気をつけること。
天日干しをする
時間をかけても構わないときは、一週間程度天日干しすると焦げが自然に剥がれてくることがある。
2024年1月改訂(2011年12月初出)