掃除用洗剤はできるだけ吸い込まないようにするのが安全です。マスクや適切な換気等で呼吸器を守る工夫をして下さい。
合成洗剤については以下のような症例や研究も発表されています。
目次
スプレー式家庭用洗剤が誘因となった肺胞出血の 1 例
日本呼吸器学会誌に2012年に発表された症例です。
スプレー式家庭用洗剤が誘因となった肺胞出血の 1 例
【要約】
58歳男性。スプレー式洗剤を4本使用し、ほぼ閉めきった浴室で3時間にわたって掃除した。その後血痰が止まらなくなる。
検査の結果、洗剤を吸い込んだために肺胞に炎症が起きたと診断された。
洗剤の成分:次亜鉛素酸、水酸化ナトリウム,アルキルアミンオキシド(界面活性剤)、安定化剤。
掃除用洗剤は、毎日20本のタバコと同じくらい肺にとって良くないと科学者が警告
2018年2月16日付け英インディペンデント紙の記事です。
掃除用洗剤は、毎日20本のタバコと同じくらい肺にとって良くないと科学者が警告
【要約】
継続的に掃除用洗剤を使うことは、10~20年間毎日20本のタバコを吸うことと同じくらい肺に悪影響を与え得る。これはノルウェーのベルゲン大学で6,000人以上を20年間に渡って調査した結果である。
掃除用洗剤を使って熱心に掃除をする女性、あるいは職業的に掃除用洗剤に係わる女性は、そうでない女性より肺機能が低下していたことが分かった。
機能低下の度合いは、10~20年の間タバコを毎日20本吸っていたケースと同程度だった。
2018年11月改訂(2017年4月初出)