ピンク色の正体は微生物類
布おむつやタオル、赤ちゃんのよだれかけ等がピンク色になるのは、空気中に存在する酵母等の微生物類が取り付いて繁殖した為です。
ピンク汚れそのものは人体にそれ程害は無いとされます。しかし、それらが繁殖し易い状態(水分、栄養分、温度の条件が適している)は、不衛生になり易い状態でもあります。そのような状態に衣類を長く放置しないほうが安全です。
ピンク汚れを防ぐ為には
アルカリの液に浸け置きする
微生物類が繁殖しそうな洗濯物はセスキ炭酸ソーダ等のアルカリ剤を溶かした液に浸けて洗濯を待ちます。
空気の遮断や、弱アルカリ性によって原因となる微生物の繁殖を抑えられます。浸け置きの具体的な方法については「おむつの汚れ(下処理)」(汚れ別逆引き事典)をご覧下さい。
洗剤を正しく使って汚れを落とす
洗濯で汚れが充分に落ちていないと、干している間にも微生物類が繁殖する事があります。
石鹸洗濯の場合は、必要充分な量の石鹸をしっかり溶かし込んで泡だった状態で洗濯するようにしましょう。
お湯を使って洗濯すると石鹸の洗浄力が上がります。風呂の残り湯利用もお勧めです。これは石鹸以外の洗剤についても同様です。
湿った状態で放置しない
洗濯物を湿った状態で長く置くとカビや酵母による問題が出やすくなります。
例えば脱水後の洗濯物を洗濯機に長く放置すると、洗濯物が蒸れて微生物類が繁殖し易くなります。
洗濯待ちの湿ったタオルを洗濯カゴの中で丸めておく事も同様です。できるだけ広げるなどして湿気が溜まらないように工夫すると良いでしょう。
ピンク色の落とし方
微生物類によるピンク色は、石鹸での煮洗いを行うとほぼ落とせます。
過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)による漂白が効く事もあります。
煮洗いは高温になる為、繊維が傷むことがあるのでご注意下さい。
2022年6月改訂(2012年11月初出)