界面活性剤の作用(2) ミセル形成と可溶化

界面活性剤分子がこれ以上界面に吸着できなくなってから、さらに界面活性剤の濃度を上げるとどうなるでしょうか。

水から逃げようとする疎水基は、もう吸着できる界面がないので、疎水基同士で集まって水を避けるしかありません。こうして、界面活性剤分子は、疎水基を内側に、親水基を外側(水のある側)に向けて、集まりはじめます。 この界面活性剤の集合体をミセルと呼びます。そして、ミセルができはじめる濃度を臨界ミセル濃度(critical micelle concentration、略してc.m.c.)と呼びます。

ミセルは、中心部が疎水性、つまり油となじみやすい性質であるので、水に溶けにくい油性の物質を、ミセルの内部に取り込むことができます。この現象を可溶化と呼びます。 可溶化は、洗浄に寄与する界面活性剤のはたらきの一つです。

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