アルカリの由来は「灰」
アルカリという言葉は、アラビア語で「灰」を意味する「al qily」に由来するとされます。
元々は陸海の植物の灰を指す言葉でした。それが現在では主にアルカリ金属の水酸化物や、アンモニア・カルシウム・バリウムなどの水酸化物を指します。
その他、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウムなど「水に溶けてアルカリ性を示すもの」全般を指す言葉として用いられます。
生活に深く関わるアルカリ
アルカリは、私たちの生活に昔から深く関わってきました。以下にその例を挙げます。
苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)や苛性カリ(水酸化カリウム)
皮膚を溶かすほどの劇物であるが、石鹸製造に欠かせない物質。
炭酸ソーダ(炭酸ナトリウム)
ガラスや塩化ビニールなど、様々な化学合成物質の材料として役立つ。
重曹(重炭酸ソーダ/炭酸水素ナトリウム)
性質が穏やかなアルカリ剤。一般家庭での調理や掃除にも重宝されてきた。
参考文献
辻薦著「洗浄と洗剤」「暮らしの中の洗浄」地人書館
阿部芳郎著「洗剤通論」近代編集社
藤井徹也著「洗う」幸書房
奥山晴彦・皆川基編集「洗剤・洗浄の事典」朝倉書店
2022年1月改訂