セスキ=2分の3
「セスキ」は化学用語で「2分の3」を表す接頭語で、ラテン語に由来しています。化学用語に用いられる、数を表す接頭語には、次のようなものがあります。(ラテン語由来のものと、ギリシャ語由来のものがあります。)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 12 | 1/2 | 3/2 |
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mono | di, bi | tri | tetra | penta | hexa | hepta | octa | nona | deca | dodeca | hemi | sesqui |
モノ | ジ、バイ | トリ | テトラ | ペンタ | ヘキサ | ヘプタ | オクタ | ノナ | デカ | ドデカ | ヘミ | セスキ |
「セスキ炭酸ソーダ(sesqui・carbonate)」は「炭酸ソーダ(carbonate)」と「重炭酸ソーダ(重曹)(bi・carbonate)」がほぼ半分ずつの割合で混ざったものなので、「単なる(=1)炭酸ソーダ」と「2の炭酸ソーダ」の中間という意味で「2分の3の炭酸ソーダ」即ち「セスキ炭酸ソーダ」となったわけです。
自然界では「トロナ鉱石」の形で存在
自然界にそのままの形で存在するのはセスキ炭酸ソーダ(トロナセスキ鉱石)です。炭酸ソーダ(炭酸塩)と重曹が混ざってセスキができるというわけではありません。
トロナ鉱石は各種アルカリ剤の原料。炭酸ソーダも重曹も、トロナ鉱石から作られることも多いのです。セスキにしてみれば「こっちが本家本元なのにこんなネーミング、失礼しちゃうわ!」かもしれませんね。
2020年7月改訂