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クエン酸を使った身体のお手入れ
石鹸シャンプー後のリンスに
石鹸でシャンプーした直後の髪はアルカリ性に傾いているので、髪本来の弱酸性に戻すために、クエン酸で中和すると手触りがよくなります。
洗面器1杯のお湯に、小さじ約1/2弱(1~2g)クエン酸を溶かします。髪全体に行き渡らせてからよくすすいでください。シャンプーブラシを使うと手際よくなじませることができます。
クエン酸のアルカリ中和作用は一瞬で済みます。髪に充分にクエン酸リンスが行き渡ったらすぐに洗い流してかまいません。
クエン酸を使った洗濯と掃除のテクニック
石鹸洗濯後の仕上げ剤として
石鹸で洗濯した衣類は、合成洗剤のように柔軟剤は必要ありませんが、衣類に残ったアルカリ分を酸で中和するとさらにフワッと仕上がります。
すすぎが終わり近くになって水が透明になったら、クエン酸を入れます。使用量は、水30Lにつき小さじ1/3(約1g)が目安です。そのあとしばらく洗濯機を回して、衣類にまんべんなく行き渡らせたら脱水して干します。手洗いの場合も同様です。
衣類を長期間しまい込む前の衣類も、洗濯後にクエン酸で仕上げをしましょう。保管中の黄ばみを軽減することができます。
電気ポットの内側のお手入れに
電気ポットを使っていると、内側が白く汚れたりざらついてきたりすることがあります。これは水に含まれるカルシウムなどのミネラル分が付着したもの。人体に害はありませんが、あまりたくさん付くとポットの性能を低下させることもあります。
電気ポットのお手入れ手順
- 満水にしたポットに、小さじ1/2~1(約2~5g)のクエン酸を入れます。(容量2~3リットルの場合。ポットの容量によって、量は加減してください)
- よく混ぜて溶かしたら、1時間ほど通電します。
- その後、湯を捨てて残っている汚れをこすり取ってからよくすすぎます。湯を捨てるときはやけどに注意しましょう。
※浄水フィルターのついているポットは、フィルターをはずしてからクエン酸を入れてください。
食器洗い機の内側のお手入れに
食器洗い機の内側にも、電気ポットの内側と同じように、白い汚れが出てくることがあります。このようなときは、10~50gのクエン酸を投入して、食器を入れずに1サイクル運転すると水垢が溶けてきれいになります。クエン酸の量を増やすと効き目も強くなりますが、その分庫内の金属部品が傷む可能性も高くなります。量を増やしすぎたり、クエン酸水溶液を庫内に長時間溜めっぱなしにしないよう気をつけましょう。
水回りのお掃除に
台所や浴室などの水回りに水ハネの跡が白くこびりついてしまうことがあります。水分は蒸発してなくなりますが、水に含まれるカルシウムなどのミネラル分はそのまま残ってしまうからです。
このような汚れは、クエン酸の水溶液を含ませた布などでこすると溶かせることがあります。頑固な汚れは、クエン酸水溶液を布に含ませてしばらくパックしてからこする、という方法がおすすめ。
クエン酸パックの所用時間はミネラル分のこびりつき具合によって違います。まずは20~30分くらいでパックを取りのぞき、ぼろ布などでこすってみます。傷が付きにくい素材面なら重曹を使って磨いてみるのもよいでしょう。それで落ちないようなら、さらにパック時間を延長します(注1)。
掃除が終わったら、クエン酸の成分が表面に残らないよう充分水拭きしましょう。
注1 金属面の水垢取りの場合、クエン酸パックの溶液が濃すぎたり時間が長すぎたりすると金属表面を傷めることがあります。クエン酸パックしたまま一晩放置するというような極端なことは止めましょう。