以下の記述では、市販の酢酸を水で薄めた「5%酢酸」および「食酢」を総称して「酢」と記しています。
目次
酢を使った身体のお手入れ
石鹸シャンプー後のリンスに
石鹸でシャンプーした直後の髪はアルカリ性に傾いているので、髪本来の弱酸性に戻すために、酢で中和すると手触りがよくなります。
酢によるアルカリ中和作用は一瞬で済みます。酢リンスが髪に十分行き渡ったらすぐに洗い流せます。
- 洗面器1杯のお湯に約30mlの酢を溶かす。
- 髪全体に行き渡らせて馴染ませる。シャンプーブラシを使うと手際よく作業できる。
- 髪と頭皮を湯で濯ぐ。
酢を使った洗濯と掃除のテクニック
石鹸洗濯後の仕上げ剤として
石鹸で洗濯した衣類に僅かに残ったアルカリ分や石鹸分を酸で処理することでフワッと仕上がります。
衣類を長期間しまい込む前の衣類も酢で仕上げておくと保管中の黄ばみ等を軽減することができます。
使用方法
使用量の目安:洗濯槽1杯につき約30ml(おちょこ1杯程度)
- 最終濯ぎ中の洗濯槽に酢を入れる。
- しばらく攪拌をして衣類にまんべんなく酢を行き渡らせる。
- 脱水して干す。
電気ポットの内側のお手入れに
ポットの内側に付くジャリジャリした水垢は酸で溶かすことが出来ます。
このような用途にはクエン酸のほうがお勧めです。酢には特有の刺激臭があり、熱するとそれが強くなるためです。クエン酸が無い時の代用品としてお考え下さい。
使用方法
使用量の目安:容量2~3Lのポットに200ml程度
- 満水にしたポットに酢を入れる。
- よく混ぜて溶かしたら、1時間ほど通電する。
- 湯を捨てて残っている汚れをこすり取る。※火傷に注意。
- 酢が残らないよう濯ぐ。
※浄水フィルターのついているポットは、フィルターを外して掃除する。
水回りのお掃除に
台所や浴室などの水回りにこびりつく水ハネの跡。これは、水に含まれるカルシウムなどのミネラル分が残ったものです。
カルシウムは酸に溶けるので、酢を含ませた布などでこすると改善します。酢を布に含ませてしばらくパックしてからこすると更に効果的です。
使用方法
- 酢を適当な大きさの布に含ませる。
- 水ハネ跡に布を当てて20~30分パックする。
- 布を取り除き、水ハネ跡を擦る。
- 落ちないようなら上記作業を繰り返す。
- 酢の成分が残らないよう水で濯ぐ。又はよく拭き取る。
注意点
金属面の掃除の場合、酢で長時間パックしすぎると素材を傷める事があるので注意。
黄ばんだ畳に
黄ばんだ畳は酢水を浸して固く絞った雑巾で拭くと、黄ばみが薄くなる事があります。拭くときは畳の目に沿って軽く拭きます。
水2リットルに約100ml程度の酢を入れて試して下さい。
トイレの消臭・掃除に
水で2倍程度に薄めた酢をスプレー容器に入れておき、臭いの気になるところに吹きかけて拭います。
トイレの臭いの原因物質「アンモニア」はアルカリ性なので、酸で中和すると臭いが薄くなります。
便器やその周囲の拭き掃除に使い続けると以下の様な効果が期待出来ます。
- 尿石が付きにくくなる。
- アンモニア臭が出にくくなる。
- 手洗いボウル等に水垢が付きにくくなる。
- 酸に弱い微生物類の繁殖が抑えられる。